【 ぼでぃ・ぺいんと 】
◆IPIieSiFsA




34 :No.10 ぼでぃ・ぺいんと 1/5 ◇IPIieSiFsA:08/02/10 00:23:43 ID:O/Da0CZZ
 サークル室のドアを開けたが、誰もいなかった。とはいえ、俺意外にこの部屋に出入りするのは一人だけだが。しかしその一人がいなかったので、俺は帰ろうと踵を返した。ら、目の前にその一人が立っていた。
「私よりも先に来るとは関心だな。ついに君も芸術に目覚めたか」
 というか、帰ろうとしたところだったんですがね。などとは口に出さず、別の言葉を返す。
「今日は遅かったんですね、部長」
「うむ。少し寄る所があってな。早速だが今日の活動だ」
 部長は乱雑な部室の床を器用に歩いて、自分専用の椅子に腰掛けた。俺もそれに倣って気をつけて歩く。残念ながら、部長が三日前に脱ぎ散らかしたシャツは踏んでしまったが。
 俺が自分の椅子に座るのを待たずに、部長は小さなテーブルの上に絵の具を並べ始めた。
「あっ、今日は絵を描くんですか? 珍しいですね」
 俺がこのサークに入ってから数ヶ月。部長が絵を描く姿は月に一度か二度の事だ。普段は拾ってきた木材を弄くったり、粘土で遊んだり、馬鹿でかい石を運び込んで悦に浸っていたり。あまり真っ当な事はしていない。
 しかし部長は、俺の問いに不敵な笑みを浮かべて首を横に振った。
「確かに絵を描く。だがそれはキャンバスやスケッチブックにではない。今回描く物はそれだ!」
 部長は力強い言葉とともにビシッと俺の方を指差した。
 一応、後ろを振り返る。俺の背後にはすでに何か描かれている様な気配の汚い壁。きっとこれじゃないだろう。ということは。
「俺ですか?」
「その通り! 今日のテーマは『ボディペイント』だ!!」
「ボディペイント? 体に絵を描くっていうあれですか?」
「そうだ。さあ、早く脱ぎたまえ!」
「イヤですよ。なんで脱がなきゃいけないんですか」
「君は私の芸術の探求、その生贄になると誓っただろう?」
 いや、そんな事を誓った覚えは無いし。普通にサークルに入っただけだから。
「だが私も鬼ではない。モデルを頼めばモデル料が発生する。ならば君にもそれなりの報酬を支払わなければいけない」
「そりゃそうですよね」
「そこでだ。報酬として五千円、プラス晩御飯を奢るというのはどうだろう?」
 体に絵をかかれるだけで五千円。しかも晩飯付き。ボロ儲けじゃないか。
「わかりました。芸術の為です。文字通り一肌脱ぎましょう」
 そしてシャツを脱ぎ、部長に尋ねる。
「上だけでいいですか?」
「君は私に天使の羽や儀式的な紋様でも書いて欲しいのか?」
 明らかに憮然とした顔で答える部長。
 だろうね。なので俺はジーンズも脱いだ。何か格好悪いので靴と靴下も。今の俺はトランクス一丁だ。

35 :No.10 ぼでぃ・ぺいんと 2/5 ◇IPIieSiFsA:08/02/10 00:24:00 ID:O/Da0CZZ
「はい。脱ぎましたよ」
 部長はというと、普段となんら変わらぬ顔で俺の事を見ている。少しくらい表情を変えてもいいだろうに。
「残念ながら、君は私の意図を理解していないようだ。ボディペイントの真髄は全裸だよ! 全裸に描いてこそのボディペイントだ!」
 いや、それは違うだろう。
「全裸なんて本気でイヤですよ! そこまでするっていうなら、自分でやったらいいじゃないですか!」
「君は自分の背中に自分で絵を描けるのか?」
 冷静な言葉。たしかに仰るとおりです。だがしかし。
「そこまでするのは、さすがに恥ずかしすぎるんですが……」
 俺の躊躇いが伝わったのか、部長は腕を組んで思案を始めた。そしてキッカリ一分。
「なら、一万でどうだ」
「とりあえず手で隠しておけばいいですか?」
 俺は即行でトランクスを脱ぎ捨てた。
 大勢に晒されるわけでもなく、見られるのは部長一人。それで一万円が手に入る。何処に迷う理由があろうか。それにこれはこれでまたあれだ。
「で、どんな絵を描くんですか?」
「……えっ? あ、ああ。最初から大掛かりな事をすると上手くいかないだろうから、今日は水着だ」
 水着か。なるほど。それなら確かにパンツも脱がなきゃだね。
「ということなので、手をどけてくれるか」
 くう。金に釣られて脱いだはいいけれど、さすがに恥ずかしい。しかしここまで来たらもう後戻りは出来ない。俺は意を決して股間を覆っていた両手を離した。
 部長が俺の股間を凝視している。その顔が微かに赤らんでいるのは気のせいじゃない。さすがに表情を変えたか。
「じゃ、じゃあ、描くぞ」
 声を震わせている部長の左手にはパレット、右手には絵筆が、いつの間にか握られていた。
 暗い青色をのせた筆が、俺の下腹部へと近づく。部長の心情を表しているのか、震えるように揺れている。
 筆の先端が俺の肌に触れる。
「ふわっ!」
 思わず声が出た。しかも情けない方向の声。
「だ、大丈夫か?」
 いつもの冷静な顔ではなく、困惑したような表情で心配そうに尋ねてくる部長。
「あ、すいません。大丈夫です。続けてください」
 気持ち良かったから声が出てしまいました、なんて口が裂けても言えない。
 それからは、優しく責めるかのような部長の筆遣いとの戦いだった。目を閉じ、身をよじりながら、漏れる声を押し殺して耐えた。そして、部長の筆が止まった。

36 :No.10 ぼでぃ・ぺいんと 3/5 ◇IPIieSiFsA:08/02/10 00:24:15 ID:O/Da0CZZ
 見ると、へその下から足の付け根の辺りまでが色付けられていた。そして部長は筆を宙に浮かせたまま固まっている。視線の先は、もちろんアレだ。
「えーっと、どうしましょうか?」
 とりあえず尋ねてみた。と、その言葉が部長の封印を解いたのか「大丈夫だ」と一言呟くと、顔をグイッと近づけて禁断の箇所に筆を下ろした。
「ふぅおぉっ!!」
 先程までとは比べ物にならない快感が背筋を走る。
 しかし部長の筆は止まらない。絶えずアレに快感を与え続ける。そして。
「はうっ!?」
 アレの先端に毛先の柔らかい感触ではなく、新たなしっかりとした柔らかい感触が加わった。見ると、部長が先っぽをつまんでいた。
 そのままさらに筆を走らす。ヤバイ。筆と、さらに手で持たれているという感触と事実が、激しく刺激していく。ついに。
「きゃっ!」
 おっきくなったアレが、部長の頬から唇にかけてをたたいた。
「……こんな状況で興奮するとは、君は変態だな」
 頬を染めた部長が努めて冷静に言う。いや、こういう状況だから興奮してるんですが。
「まあ、いい。これはこれで好都合だ。隅々まで塗りたくってやる!」
 腹を決めたのか、その言葉に迷いは感じられなかった。そして部長は、アレをがっしりと握った。
 その後、わざととしか思えない部長の責めに耐え、お尻まで曝け出すという恥辱に耐えて、やっとボディペイントは完成した。よく出してしまわなかったと、自分で褒めてあげたい。ちなみに毛の方は、絵の具でピタッと貼り付けている。
 そしてやっとで部長の顔を見る。それまでは恥ずかしくて直視できなかった。が、その顔はどこか曇っていた。
「どうかしたんですか?」
「物足りない。せっかくの挑戦だというのに、パンツ一枚分では物足りない!」
 高らかに叫んだ。まあ、確かに。およそ二時間という時間をかけて水着のペイントだけというのは、成果として少ないかもしれない。
「やはり、それしかないか……」
 部長は呟くと、汚れてもいいようにと来ていた白衣を脱ぎ捨て、シャツを脱ぎ、ジーンズも脱いだ。部長が身につけているのは下着と靴下と靴のみ。いやらしい格好だ。
 そして靴と靴下を脱ぎ、下着――ブラジャーとショーツも脱ぎ捨てた。部長――彼女は、一糸纏わぬ姿を俺の眼前に披露した。
 大きくはないが形の良い胸と、くびれた腰にスレンダーなお尻。下の毛は少な目のようだ。顔を赤くしてこちらを睨むように立つ姿、それだけでそそるものがある。
「私が描ける所は自分で描く。だが、描けない所は……君が描いてくれ」
 少し躊躇った後、しかしハッキリと言い切った部長。てか、俺が貴女の体に描いていいんですか?
 俺の返事を待たずに、自分で自分の体に筆を下ろす部長。これはこれで物凄い光景だ。
 鎖骨の辺りから始めて、胸へと筆が降りていく。筆圧に形を変える胸は素晴らしいの一言だ。乳首に筆を這わせた時に、「んっ」と呻いたのを俺は聞き逃さなかった。というか、乳首が立ってるし。
 そしてお腹、腰と筆を進めていって、部長の動きが止まった。そして数秒の後。
「ここからは、君が描いてくれ」

37 :No.10 ぼでぃ・ぺいんと 4/5 ◇IPIieSiFsA:08/02/10 00:24:31 ID:O/Da0CZZ
 恥ずかしそうにそう言って、筆を俺に差し出した。
 ここから先は複雑な箇所だから、よく見て描かなければいけない。しかしアソコを自分で描くのはやはり難しいのだろう。顔を赤く染めて恥ずかしさを堪えている部長の思いに答えるために、俺は部長の前に跪いた。
 そして、部長の股間に筆を這わせた。
「ぁっ」
 明らかな嬌声が聞こえた。しかし、だからこそ、俺は筆を止めない。部長のアソコに丁寧に色をつけていく。絵の具以外の水分で濡れそぼっていたり、糸を引いたり、突起に触れた時に部長が激しい声を上げたりしたが、俺は自分の仕事をやり切った。
 部長の股間は、見事なまでに水着に包まれた。前側だけだが。肩で息をしている部長のために少しの休憩を取った後、再開する。
 部長では塗る事が出来なかった乳房の下側。掴んだ部長の胸は、例えようがないほど柔らかかった。
 前側が完成したら、残るは後ろだ。肩から背中、お尻へと筆を進める。綺麗にお尻を塗るために、部長には俺がしたのと同じポーズをとってもらった。
 開脚して、自分でお尻を開くという恥辱にまみれたポーズだ。見えなかったのが残念だが、部長の顔は真っ赤だっただろう。余談だが、お尻の穴に筆を這わせた時が一番、部長の声が大きかった。
 そしてボディペイントは完成した。部長が仕上がりを確認する。もう吹っ切れたのか、堂々と開脚して丹念に覗き込んでいる。わずかにおかしな所もあるが、俺の成果を部長も認めてくれた。
 さて、これで今日は帰れると俺がホッとしたその瞬間、部長は予想外の事を口にした。
「では、本日の本題に移るとしようか」
「本題?」
「ああ。今日の本題は『ボディペイントでプールに行く』だ。そのために、プールの使用許可は取ってある」
 なるほど、それで今日は部屋に来るのが遅かったのか。じゃなくて。
「それって当然、俺たちだけですよね?」
「あっ、当たり前だ! いくら私でもそこまで変態ではない!!」
 いや、充分に変態だと思うんですが。俺も含めて。そもそも、今だって全裸で会話してるわけだし。
「では行くぞ!」
 そう言って部長は歩き出した。いや、待って!
「このままの格好で行くんですか!?」
「当たり前だ。何のためのボディペイントだ。それに、もう十時前だ。誰も学校に残ってなどいない。さあ行くぞ!」
 勢いよく部屋を飛び出した部長。やっぱり貴女は掛け値なしのド変態です。
 仕方なく俺も部長について行く。あっ、全裸で外に出るのって気持ちイイ。なぜだか顔が笑顔になっていく。きっと部長も同じ顔をしていることだろう。
 読みどおり、誰もいない夜のキャンパスを全裸で駆け抜けた俺たちは、室内プールへと到着した。
「ふふっ、いよいよだな」
 スタート台に立った部長の声は、上ずっているような気がする。かなり興奮しているようだ。そのまま前屈の姿勢をとって競泳のスタートの体勢をとる。
 それを後ろから見ているわけだが、間違いなく水着を着ているようにしか見えない。目の前にあるのが剥き出しのアソコだなんて、誰が思うだろうか。あっ、豆がちょこんと飛び出してる。
 そして部長は飛び込んだ。とても綺麗な放物線を描いて、するっと水に吸い込まれる。
 続いて俺は足から飛び込んで、平泳ぎをする部長の後ろについた。そして俺は一時間ぶりに、何にも包まれていない部長のアソコを見てしまった。

38 :No.10 ぼでぃ・ぺいんと 5/5 ◇IPIieSiFsA:08/02/10 00:24:49 ID:O/Da0CZZ
 水着として塗った暗い青色はどこへやら。部長の綺麗な白い肌が露になっている。俺は慌てて水から顔を出して叫んだ。
「部長! 絵の具がとれてますよ!」
 部長は一瞬キョトンとした顔を浮かべて、そして自分の体を見る。その目に映るのは完全に全裸の自分。
「きゃあああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!」
「誰かいるのか?」
 プール中に響いた部長の叫び声を聞きつけた、警備員であろう男の声が聞こえた。こっちに近づいてくる。てか、警備員がいてたのか。ヤバすぎる。しかも、こんな格好で見つかるとか死ぬしかない。
 俺たちはプールから上がり、物陰に隠れて警備員をやり過ごした。警備員がいなくなったところで室内プールから出て、夜のキャンパスを今度は完全に全裸で駆け抜ける俺たち。
 息も絶え絶えにサークル室に帰ってきた俺たちは、とりあえず椅子に座った。
「アンタ馬鹿か! なんで水に入るのに水彩絵の具で描いたりするんだよ!!」
「いや、そんなに深くは考えてなくて……」
 珍しく怒鳴る俺に、しゅんとする部長。
「まさか、こんな羽目になるとは……」
 そう愚痴りはしたが、それ以上に役得があったのは間違いない。
「……私は、色々とイイ事があった」
 ボソリと呟いた部長。イイ事?
「チンコでビンタされたのが、そんなに嬉しかったんですか? ホントに変態ですね」
「そっ、そんなわけないだろう!」
 大声を上げる部長。しかし「そりゃ、見れて触れたのは嬉しかったけど……」と呟いたのはしっかり聞こえた。
「はぁ、まあいいや。一万円は手に入るんだし」
「いや、それはないぞ?」
「……なんでですか?」
「だって君は私の裸を見た上に、屈辱的なポーズをとらせて、その……色々といやらしい事をしただろう? こちらがお金を貰いこそすれ、払うなんて事はないよ」
「いや、やらせたのはアンタでしょう! そりゃあ、確かに俺も……けど、ええっ? ホントにタダでこんな目に!?」
「安心しろ、晩御飯はちゃんと奢るぞ」
「当たり前ですよ。それぐらいしてもらわないと、いくらなんでも割に合わない」
「まあ、それが本日の本当の目的だったからな」
「え? それって……」
 真意を聞き返す俺の言葉をしかし部長は無視して立ち上がった。
「さあ! 早く服を着たまえ。この後は楽しいディナーが待っているぞ! ……それとも、裸で行こうか?」
 悪戯っぽく笑う彼女に、俺はそれもアリかもしれないなどと考えていた。



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