【 パートナー 】
◆M0e2269Ahs




59 :No.15 パートナー 1/5 ◇M0e2269Ahs:07/12/03 01:23:45 ID:Mb4WRYJ4
 ついに決着がついた。
 それまで、流星群の間を縫うように飛ぶことで、敵機からの砲撃をすんでのところで避け続けていた宇宙船が被弾。意思を失くした宇宙船は、
そのまま流星群の一角で爆発を起こし、見る影もなくなった。と、その爆発の脇を、一機の宇宙船が通り抜ける。この戦いの勝者である。
「操縦を誤るとは情けない。所詮、奴もこの程度の男だった、と言うわけか」
 宇宙船の狭いコックピットに座る男が、嘲笑気味に口元を歪めて、呟いた。男の大きな青色の瞳は、戦闘に勝利したというのに、どこか寂しげ
に見えた。男は操縦桿を傾けて、流星群から脱出。そのままUターンをした。操縦桿の手前にあるパネルに左手を置き、その上をなぞり始めた。
すると、宇宙船内部に、ノイズ音が鳴りだした。その音に、男は少し顔を顰める。
「こちら、ムートラートブートポポフ。こちら、ムートラートブートポポフ。信号を受信した。どうぞ」
 ノイズ音に乗って、機械的な音声が聞こえてきた。男は、小さく咳払いをしてから、口を開いた。
「こちら、カッケンラッケンピッケン機。敵機殲滅に成功したことを報告する。どうぞ」
「こちら、ムートラートブートポポフ。こちら、ムートラートブートポポフ。よくやった。どうぞ」
「以上」
 そう言い終わるか終わらないかのうちに、男は通信を遮断した。ノイズ音が止む。ため息をついた男の顔は、やはり晴れ晴れとしていない。
戦闘に勝利したというのに、任務に失敗してしまったかのような顔をしている。突如、男は左手を大きく振りかぶり、パネルに拳を叩きつけよう
として、直前のところで自制した。精密機械である宇宙船に何らかの支障があってはならない。そう思ったからだった。しかし男の顔には、
明らかな苛立ちが現れていた。八つ当たりもできない狭い宇宙船の中、男は獣のように叫んだ。
「糞が! 操縦を誤って死ぬだと? そんな情けない死に方があるか! 仮にも俺のライバルなんだぞ! 糞! 糞!」
 男は、再び左手を大きく振りかぶった。が、やはりその拳は叩きつけられることなく、代わりに、固く握り締められた。男の顔は、悔しさの
あまり小刻みに震えて、青色の目は大きく見開かれ、その表情は、さながら怪物のようだった。
 そのとき、ピピン、と小さな音が鳴った。興奮していた男は、一瞬にして我に返った。レーダーが何かを捕捉した音だった。男は耳を澄まして
息を殺し、操縦桿の前面に取り付けられたレーダーを凝視した。しかし、レーダーからは、既に反応が消えていた。聞き間違いだろうか。
男は、そう思った。しかし、その顔は、先ほどとは打って変わって、どこか嬉しそうに見える。男は、操縦桿を傾けると、再びUターンをして、
来た道を引き返した。思ったのだ。反応が消えてしまったのは、捕捉範囲から外れてしまったからだと。そして、おそらく、あの反応を残したの
は、つい先ほど自ら操縦を誤って宇宙の塵となったはずのアイツだろうと。それは、男の希望でもあった。だからこそ、男の顔は、こんなにも
清々しいのだ。Uターンをしてからほどなく、再びレーダーに反応があった。ついに男の顔には、笑みが漏れた。確信したのだ。
「ダミーでも燃やしたのか。ふふ。そんなことだろうとは思ったが、俺を出し抜こうなどとは百年早いぞ」
 男は、我が子を見つめるような目をして、レーダーに向かって話かけた。レーダーに浮かぶ小さな点は、徐々に下降を始めているようだった。
その行く先はどこかと、男は身を乗り出して、下方を見た。そこには、男の目と同じく、鮮やかな青色をした星があった。
「ふふ。あの星を、お前の墓標にしてやるぜ」

60 :No.15 パートナー 2/5 ◇M0e2269Ahs:07/12/03 01:24:01 ID:Mb4WRYJ4
「駄目だ。この体は俺には合わない。動きづらいなんてもんじゃねぇぜ。だが、それも仕方ない。とりあえず、この星で救援を待たねば」
 まるで宇宙人に身体を乗っ取られてしまったかのように呟いたのが、品行方正、純情可憐と誰もが認める、あの深山亜紀だったから、クラスの
生徒は驚いた。全員が全員、目を点にして、口をあんぐりと開けた静寂の後、亜紀の隣に座っていた佳代が、大丈夫? と戸惑いがちに訊いた。
「俺に構うな。ヤケドじゃすまねぇぞ」
 佳代はもちろん、クラスメイトは絶句。昨日までは、クラスのアイドル的存在だった亜紀の株は、一転して急下落した。だが、突然の亜紀の
変わりように、クラスメイトの殆どが亜紀を心配そうに見つめ、まさか本当に宇宙人に乗っ取られてしまったのでは、と考えていた。
 亜紀を遠巻きに眺めるクラスメイトたちは、真っ黒だったはずの亜紀の瞳が、うっすらと赤みを帯びていることに気がつかなかった。
 一時間目の始まりを告げることを報せるチャイムが鳴って、ようやくクラスメイトたちの関心は、亜紀から離れた。かつてないほどの注目を受
けているにも関わらず、当の亜紀は、彼らの視線を気にする素振りも見せず、背筋をピンと伸ばし、ジッと前を見つめ、時折、何やら呟いた。
 教室の前方のドアが開いて、スキンヘッドの白人が入ってきた。一時間目の英語を担当する、ALTのコーディーだ。片手とお腹で教材を支え
ながら後ろ手でドアを閉めると、コーディーは赤ら顔を綻ばせて、教壇の横に立った。号令をかけてくれ、という合図だ。亜紀の斜め前の席に座
っていた男子が、立ち上がると共に、「スタンダップ!」と大きな声で言った。その声に、生徒たちが腰を上げる。男子が、「グッモーニン」と
言いかけたところで、コーディーは人差し指を小さく横に振って、それを止めた。
「ウェイト! まだダメですねぇ。まだ座っているガールいますねぇ」
 生徒たちは、コーディーの視線の先で、堂々と腰を下ろしている亜紀を見て、ため息をついた。亜紀の周りの生徒が、彼女の名前を呼ぶも、
亜紀には、まるで聞こえていないようだった。
「ヘイガール! スタンダッププリーズですねぇ。授業始められないとぉ、私困るねぇ。みんなも困るですねぇ?」
 コーディーがたどたどしい日本語を駆使して、亜紀に注意したものの、それでもまだ、亜紀はその場に立とうとはしなかった。
コーディーは額に手をあてて大げさに首を横に振ると、教材を教壇の上に置いて、亜紀のもとへと歩み寄った。
「ヘイ、亜紀! 何故にあなたは起立しないですねぇ? お尻とお椅子がくっついちゃいましたですねぇ?」
 生徒の数人が笑った。しかし、大半の生徒は不安そうに二人の様子を窺っていた。今日の亜紀の様子からして、そうせざるを得なかったのだ。
コーディーが、亜紀の肩に手を置こうとした、そのときだった。亜紀は、コーディーの手を瞬時に払いのけて、怒鳴った。
「気安く触るんじゃねぇ、ハゲ! 俺に指図したいのなら、司令官に連絡を取るんだな。話はそれからだ」
 教室が静まり返った。誰もが、顔を青くする中、一人だけゆでだこのように顔を真っ赤にしているコーディーが、呟いた。
「オゥマイ……」
 ゴッドと続くはずの言葉は、皆まで言うことができなかった。何故なら、大きな音を立てて、教室の前方のドアが開いたからだ。勢いよく開い
たために、スライド式のドアは反動で一度閉まり、再び開いた。そこに立っていたのは、学生服を着た男子生徒、隣のクラスの遅刻常習犯である
加藤悠斗だった。悠斗の登場に驚きながらも、彼の知り合いの生徒が声を掛けたが、彼の耳には聞こえていないようだった。悠斗はゆっくりと
教室内を見回し、巨体のコーディーの横で、赤みを帯びている目を大きく見開いてこちらを見ている亜紀を見つけると、不適に口元を歪めた。
 混乱している生徒たちに脇目も振らず、一心に亜紀を見つめるその瞳には、うっすらと青みがかかっていた。

61 :No.15 パートナー 3/5 ◇M0e2269Ahs:07/12/03 01:24:26 ID:Mb4WRYJ4
「き、貴様は! 何故ここに?」
 亜紀の声色で発せられた、やはり女の子に似つかわしくない言葉に、クラス中の生徒は亜紀の方に顔を向けた。
「ふふ。甘い、甘い。俺から逃れられるとでも思ったのか。俺はどんなところにでも現れるさ。お前を殺すためならな」
 今度は、あまりにも物騒なセリフを言ってのけた悠斗の方にクラス中の生徒の視線が集まった。悠斗は、ゆっくりと教室に足を踏み入れた。
椅子を弾き飛ばすようにして、亜紀が立ち上がった。亜紀の隣に立っていたコーディーが、亜紀と悠斗の顔を交互に見た。
「いくぞ! ダダッダ!」
 そう叫んだのは、悠斗だ。
「来いやぁ! ピーパポー!」
 机の脚を両手で掴み上げ、亜紀が叫び返した。床を蹴った悠斗が、席についている生徒たちの頭上を飛び越え、亜紀に肉迫。と、その瞬間に、
亜紀は机で悠斗を薙ぎ払った。ドン、と鈍い音がしたものの、悠斗は左腕を盾にして攻撃に耐えた。すぐさま、右手で亜紀の頭を掴む。
コーディーが、両手を頭上で振って「ストップ!」と叫んだ。髪ごと引っ張られた亜紀の鼻っ面に、悠斗の右ひざが直撃した。顔を押さえて体を
屈めた亜紀の腹部を強烈な拳が襲う。しばし我を失っていた周囲の生徒たちは、思い出したように悲鳴を上げると、その場から離れた。亜紀は
腹を押さえて、その場にひざをついた。そこを、悠斗の腰を入れた蹴りが襲う。当たった、と思った蹴りは紙一重のところで、空を切った。鼻血
が吹き出て顔を赤く染めた亜紀は、悠斗の足にしがみつくようにタックルをして、倒すことに成功すると、マウントポジションを取った。鉄槌が
振り下ろされる。悠斗が顔を守れば腹部を、腹部を守れば顔を、という風に徹底して殴り続ける。悠斗も鼻から血を流し、まぶたの上も切った。
ふと、守ることをやめた悠斗が両手を伸ばした。その手が掴んだのは、散乱していた椅子と、机の脚だった。亜紀が、気づいて避けようとした
ときにはすでに、椅子と机で挟むように殴りつけられ、亜紀はたまらずマウントポジションを解いて、後方に下がりながら立ち上がった。即座に
悠斗も立ち上がっていた。肩で息をしているお互いは、顔の所々が切れて血を流し、おまけにボコボコに腫れ、さらに髪はぼさぼさな上、制服は
グシャグシャの、惨たらしい有様になっていた。
「な、中々、腕を上げたではないか。ダダッダ」
 両まぶたが腫れに腫れて、目もまともに開けていない悠斗が、息もからがら言った。
「い、言っておくが、俺の力はこんなものではないぞ、ピーパポー。俺を追いかけたこと、後悔するんだな」
 ひん曲がった鼻から、滝のように血を流している亜紀が、震えた声でそう言い返した。二人の凄惨な様子に、教室は、しんと静まり返り、二人
の乱れた息遣いだけが響いた。コーディーは、その巨体を不自然に見えるほどに、がたがたと震わせていた。
「思えば、ペーンイアットを求めてから、だったな」
 悠斗が、口元の血を拭いながら言った。亜紀は、口から血を吐いて、笑った。コーディーの震えが、尋常ではなくなってきている。
「そうだ。思えば、長い戦いだ。ペーンイアット。伝説の魔獣グアンウアンボアンが持つとされる伝説の秘宝。俺と貴様の星が、ペーンイアット
を求めたときから、俺と貴様の運命の歯車は回りだしたのだ」
「ふふ。そうだな。だがそれも、今日ここで、この見知らぬ星で、その歯車も止まることになるだろう。お前の死をもってな」
 悠斗が、そう呟いた瞬間、教室は眩い光に包まれた。 

62 :No.15 パートナー 4/5 ◇M0e2269Ahs:07/12/03 01:24:47 ID:Mb4WRYJ4
「ぬうぅあんでえぇぇすうねえぇぇ!」
 奇声をあげたのは、亜紀でも悠斗でも生徒の誰かでもなく、コーディーだった。コーディーの体がぶるぶると小刻みに震えだし、彼を覆ってい
た肉がぼとぼとと削げ落ちていく。生徒の誰かが悲鳴をあげた。中には、失神をする者もいた。コーディーの肉体が見る見るうちに変化して、
後頭部の辺りからは禍々しい紫色の角が生え、背中の辺りからはステゴサウルスのような背びれが伸び、さらに分厚い尻尾も出てきた。
「このオーラ! こ、こいつは、まさか!」
 そう叫んだのは、悠斗だ。
「グアンウアンボアン!」
 悠斗の言葉の後を取って、亜紀が言った。コーディー、もといグアンウアンボアンの胸の辺りに、虹色に輝く球体が埋め込まれているのを見つ
けて、亜紀は思わず、悠斗の腕を引っ張った。
「おい、あれは」
「ああ。そうだ。間違いない。まさか、こんな星で見つかるとは思わなかったが、まさしくあれが、ペーンイアット!」
「ペエェェンンイアットォオウ!」
 グアンウアンボアンが咆哮した。それと同時に、筋肉隆々とした右腕を振るう。亜紀と悠斗を目がけて、無数の机や椅子が弾き飛ばされた。
それぞれがジャンプしてそれをかわし、避け切れない机には蹴りを入れた。
「ピーパポー!」
 着地をした亜紀が、悠斗に呼びかけた。
「ふふ。仕方あるまい。一時休戦といこうか」
 悠斗は、そう言うが早く、床を蹴ってグアンウアンボアンに迫った。グアンウアンボアンが悠斗の脳天に拳を振り下ろす。それをぎりぎりの
ところでかわす。グアンウアンボアンの拳が床にめり込んだ。その隙に、悠斗がペーンイアットに右腕を伸ばす。
「ぐあああああああ!」
 ペーンイアットに触れた悠斗が苦痛で叫んだ。痛みで動きを止めた悠斗に、グアンウアンボアンの左手が迫る。が、それは亜紀の右手に止めら
れた。素早くグアンウアンボアンの懐に飛び込み、左手で悠斗の体を抱え、後方に飛びながら右手で受けたため、亜紀にダメージはなかった。
「身の程を知れ! 貴様ひとりでどうにかなるなら、休戦の意味がないだろうが」
 右手を押さえる悠斗に、亜紀が渇を入れた。しかし、その間も亜紀の赤みを帯びた瞳は、まっすぐとグアンウアンボアンを捉えていた。
「いくぞ!」
「おう!」
 二人が同時に駆け出した。亜紀がグアンウアンボアンのぼってりとした腹部を蹴り上げた。悠斗はその間に床を蹴って、グアンウアンボアンの
頭上を越えた。紫色の角が振るわれる。右腕の皮一枚のところでそれをかわし、グアンウアンボアンの後方に回り込むことに成功した。
「今だ!」
 悠斗が叫ぶと同時に、彼の体が青色の光に包まれた。グアンウアンボアンの正面に立つ亜紀は、赤色の光に包まれていた。

63 :No.15 パートナー 5/5 ◇M0e2269Ahs:07/12/03 01:25:16 ID:Mb4WRYJ4
「ペエェェェェンンイアットォオウウ!」
 グアンウアンボアンの絶叫がこだました。亜紀の赤色の拳と悠斗の青色の拳が、胸にめり込んでいた。ややあって、先ほどと同じ眩い光が教室
に満ちた。その光が薄れたとき、グアンウアンボアンの姿は消えていた。が、二人の手には虹色に輝くペーンイアットが握られていた。
 ペーンイアットの美しい輝きに、しばらくの間、二人は言葉を失くし、見入っていた。教室内には、すでに人気がなく、この場に居るのは、
亜紀と悠斗の二人だけとなっていた。
「綺麗なもんだな」
 悠斗が、ぽつりと呟いた。亜紀は、ただ頷いた。
 ふいに、ペーンイアットを握っていた悠斗の右手が離れた。そして、そのまま力なく、どさりと音を立てて倒れた。
「ピーパポー!」
 亜紀は、ペーンイアットを放り投げて悠斗に駆け寄り、抱き起こそうとした。が、悠斗の右腕が毒々しい紫色に染まっているのを見て、思わず
その手を引っ込めた。
「き、貴様」
「ふふ。どうやら、しくじったらしいな」
 悠斗は、他人事のように軽々と言ってのけた。
「らしい、って、貴様。駄目だ。認めない。認めないぞ!」
 亜紀は、今度こそ悠斗の体を抱き起こした。
「ああ。俺がお前の立場ならば、同じことを言うだろう。だが、これはもう、どうしようもない」
「ふざけるな! 貴様は俺を殺しに来たのだろう? 俺はまだ生きているぞ! 俺はまだ!」
 亜紀は、瞳を潤ませて、悠斗の体を揺すった。激昂している亜紀の顔とは対照的に、悠斗の顔は平穏そのものだった。
「そう、だな……。つまりこれはそう。俺の負け、ということ、だな」
「認めないと言っているだろう! そうだ! 俺はこの星に降り立ってすぐに、救援を要請した。すぐに救援が来るんだ! そうすれば――」
 悠斗は、小さく首を横に振った。
「さ、最後に、お前と共に戦うことができて、よかった。もし、生まれる星が同じだったならば、お、俺とお前は、最高の……」
 そこで悠斗は息絶えた。亜紀は、鼻をすすって悠斗の顔を見つめた。亜紀の赤みを帯びた瞳から、涙が溢れ出した。亜紀は、悠斗の胸に顔を
うずめて、嗚咽をもらした。
 亜紀の慟哭が響く中、忘れ去られたように教室を転がるペーンイアットが、強く輝き出していた。

「と、いう話はどうだろう」
 演劇部の部室で、身振り手振りを交えて悠斗が語った妄想に、亜紀は大げさにため息をついて言った。「却下」。「ほんっと、おもしろくも
なんともない話だわ」。と続けた割には、瞳を輝かせて悠斗の話を聞いていたのは、きっと彼女が暇だったからに違いない。  おわり



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