【 侵略 】
◆M0e2269Ahs




80 :No.18 侵略 1/3 ◇M0e2269Ahs:07/09/30 22:25:38 ID:JUYf/ZEI
 荒井武浩がそれに気づいたのは、二週間前に合コンで知り合った河原真奈の豊満な胸に
赤ん坊のようにしゃぶり付いていたそのときだった。
「あれ、真奈ちゃん。こんなところから、毛が生えてるよ」
 武浩は、乳首から口を離して、その毛を指で触った。武浩から見て左、真奈からすれば右の鎖骨の下辺りに
確かに毛が一本生えている。三センチほどの長さで、少し白みがかっている。
「あはは。やっぱり気づいた? こういうのって宝毛って言ってね、縁起がいいんだって。だから抜いたりしたら
駄目だよ」
「へぇ」
 武浩は、不思議な物だなあ、と思いながらも、真奈の胸に意識を戻した。
 真奈の整ったお椀形の胸は、武浩の手によってぐにゃりぐにゃりと形を変える。その先端の乳首は熟れた果実のように
瑞々しく、武浩はその果実に引き寄せられた虫のように吸い付いた。
 武浩の舌の動きに呼応して、真奈は吐息に交じり喘ぎ声を漏らした。その可愛らしい声に
武浩は下半身の物を逞しくさせている。真奈は右手を首に回して武浩の顔を自らの胸に埋めさせ、
左手は武浩の物を愛おしそうにさすった。
 二人は会話を交わすでもなく、ただただそれぞれの体を好きなように触り、感じ合っていた。
「武浩くん。そろそろ」
 堪えきれないといった様子で真奈が武浩を求めた。武浩は、返事とばかりに真奈の下腹部に手を伸ばす。
「ああっ」
 いきなりの刺激に、真奈は声を荒げた。その声を聞き、武浩は満足そうに笑みを浮かべ、さらに激しく秘所を弄る。
 真奈は両手を武浩の首に回して、武浩の唇に喰い付くようにキスをした。二人の熱い鼻息が部屋に響く。
 お互いの舌を絡め、唾液の交換をする。その間も、武浩の手は真奈の陰部を弄るのを止めない。
 どちらともなく唇を離すと、打ち合わせをしていたかのようにそれぞれがそれぞれの性器に顔を向けた。
 真奈が上、武浩が下になる格好になって、お互いの性器に喰らいついた。
 武浩のそこは、すでに真っ赤にいきり立ち、真奈のそこは、溢れんばかりに濡れている。
 二人の荒い息遣いと、くちゅくちゅと音を立てて舐める音、心地よさそうな真奈の声が濃厚な雰囲気を作り出す。
「真奈ちゃん。もう、いいかな」
 少し息を切らしながら武浩が言った。真奈は待ってましたと言わんばかりに、武浩の肉棒から口を離す。唾液が糸を引いた。
 今度は、武浩が上、真奈が下になる格好だ。武浩は、自身の物で、一度真奈の陰部に腫れあがる豆を突いた。
「はっ、くうぅ」
 思わぬ快感に真奈は激しく喘いだ。そしてそれを確認した武浩はそそり立つ一物を真奈の中に入れた。二人はひとつになった。

81 :No.18 侵略 2/3 ◇M0e2269Ahs:07/09/30 22:25:52 ID:JUYf/ZEI
 真奈との行為を終えた武浩は、疲れて眠る真奈の寝顔を見つめながら、ベッドに腰をかけ煙草を咥えていた。
 武浩自身も、三度も絶頂を迎えたし、真奈に関しては数え切れないほどだった。
 これが、相性がいいっていうのかな。武浩は、真奈の恍惚とした表情を思い浮かべながら、そう思った。
 武浩と真奈が出会った二週間前の合コンに、本来武浩が来る予定ではなかった。それが、突如男性メンバーの一人が
急用で来れなくなったために、武浩にお呼びがかかったのだった。
「これはマジでおいしすぎるな」
 武浩の口からついて出たこの言葉も無理はなかった。
 真奈は、男性メンバー全員の心を集めてしまったほどの美貌の持ち主だったのだ。
 愛くるしい微笑みは、見ただけで惚れてしまうような可愛らしさに満ちていた。しかし、自身の美貌を鼻にかけることもなく
謙虚で気配りができ、誰にでも穏やかに接してくれる。なおかつ、スタイルにも申し分ないという、まさに理想の女だったのだ。
 そんな真奈を射止めることができ、しかも、セックスの相性までもいいとなると、武浩は幸せを感じずにはいられなかった。
 煙草を吸い終わった武浩は、気持ちよさそうに寝ている真奈を起こさないように、ゆっくりとベッドに入った。
 見れば、真奈は裸のままで寝ている。武浩は、先ほどの興奮を思い出し、そっと真奈の乳首に触れた。
 真奈に反応がないことを確かめると、少しだけ強く真奈の乳首を摘んだ。すると今度は、真奈が小さく声を漏らした。
 可愛いなあ、と武浩は思った。このまま結婚できれば、と、そこまで考えるほどに武浩は真奈の虜になっていた。
 ふと、先ほど発見した、宝毛が目に入った。真奈が縁起がいいと言っていたな、と武浩は思い返した。
 なんとなく武浩は、その宝毛に手を伸ばした。宝毛を引っ張ってみると、真奈がそれに反応したのか、声を漏らした。
 武浩は、もう一度宝毛を引っ張ってみた。するとやはり、真奈は、声を漏らす。
 おもしろいと思った。引っ張るたびに、真奈は小さく声をあげる。
 性感帯なのかな、と思いながらも、抜けてしまうと真奈がショックを受けるだろうと思ったので、武浩はそれをやめた。
 武浩は、真奈の隣の枕に頭を乗せて目を閉じた。
 真奈の宝毛がぴくりと動いたことに、武浩は気づかなかった。

82 :No.18 侵略 3/3 ◇M0e2269Ahs:07/09/30 22:26:07 ID:JUYf/ZEI
 翌朝、目を覚ました武浩は、隣で眠っていたはずの真奈がいないことに気がついた。
 どうしたんだろう、とベッドから出ると、テーブルの上にメモが置いてあるのが目に入った。
 メモを取ろうと一歩踏み出したとき、突然の頭痛が武浩を襲った。思わず、武浩は顔をしかめた。
「そういえば、パンツ一枚で寝たんだもんな」
 風邪を引いたのかもしれない、と思った武浩は腹をさすった。そのとき、武浩は何か違和感を覚えた。
 腹の中で、何かが動いたような感触を手のひらに感じたのだった。
 そんな馬鹿な、と思い神経を集中させてみるが、そのような感触はしなかった。
「気のせい――」
 独り言を呟こうとした武浩に、またもや激しい頭痛が襲った。武浩は苦しそうに顔をしかめ、
立っていることもできずに、その場に座り込んだ。額に手を当ててみたが、熱はないようだった。
「な、んだよ、これ……」
 自分の異変にわけがわからず呟いた武浩は、土下座をするような格好で痛みに耐えていた。
 脳か何かの病気じゃないだろうな。
 自分で思い浮かべたことだったが、本当にそうなんじゃないかと思わせるほどに強烈な痛みが続いた。
 気が遠くなるのを感じ、パンツ一枚で倒れて発見されたら恥ずかしいよな、と、どこか冷静に考える自分も感じ、
武浩は、気を失いかけた。
 気を失いかけたとき、武浩を襲っていた頭痛が急に消えた。
 武浩は、何事もなかったかのように立ち上がると、まっすぐとテーブルに向かい、メモを手に取った。
『同期が完了した。速やかに地球侵略に貢献せよ』
 無感情な目でメモを読んだ武浩は、メモを粉々に引きちぎってゴミ箱に捨てると、乱雑に脱ぎ捨ててあった服を着始めた。
 服を着る武浩の胸の辺りに、五センチほどの白みがかった宝毛が見えていたが、それもすぐに体内に消えていった。
                                                おわり



BACK−可哀想な宇宙人◆luN7z/2xAk  |  INDEXへ  |  NEXT−品評会、侵略者題も「侵略者」◆hOG3FfUkhE