【 桜ちゃん物語 】
◇K+tX31oGO




137 名前:桜ちゃん物語1 :2006/05/07(日) 18:50:28.64 ID:K+tX31oGO
花見とかさ…ヤな風習よね。
いや、花をみて喜んでくれるのは良いんだケド。
ソコで騒ぐ必要は無いと思うのよ。
ゴミとか置きっぱだし!
信じらんない!
まあ、そんな文句言った所でこの風習が消えるとは思えないケドね。

最近は割りとマシになったのかな。
ゴミ置いてく人はまだまだいるんだケド、ソレを片付けてくれる人がいるのよ。
でね、その人がまた格好良いんだ!
ホリが深くて、銀髪で…くすぶった軍手とツナギが、これまた似合うんだあ。
あの人が来たら、もう皆でゴミの取り合い。
自分トコにわざとゴミ置いて、拾ってくれるトコ見たりさ。
無口でシブくて…はあ〜最高…。

138 名前:桜ちゃん物語2 :2006/05/07(日) 18:52:09.14 ID:K+tX31oGO
今日は満開日曜日。
私の経験からすると、腐る程人が来るわね。
腐る程人が来るって事は、ゴミ置いてく様な腐った人間も腐る程来るわね。

私の予感は、やはり的中!
茶髪とか金髪のうるさいヤツらが来てて、もう最悪!
他の人も、場所移動したり、帰っちゃったり。
も〜頭きた!

「君たちの行為が、他の人の迷惑になってるんだ。もう少し静かにしてくれ!」

ソコで声をあげたのは銀髪のあの方!
か…格好よすぎる…!
金とか茶とかは、なんか黙っちゃってさ!良い気味。
へへーん!ざまーみろ!帰れ帰れ〜!

「……おいコラ、ジジイ…うぜー説教ごくろーさん」
「てか、マジうぜー!早くポックリ死ねよw」

なっ…なっ…!あんの茶色と金色おぉ〜!!!!
そう言うと茶金たちは、あの方を囲んで……かなり、ヤバい雰囲気。

139 名前:桜ちゃん物語3 :2006/05/07(日) 18:54:04.77 ID:K+tX31oGO
あの方を守らなきゃ!
皆、気持ちは一緒だった。
四方からの風。
私たちは、その風に想いをのせた。
あの方を避けて、あいつらだけに激強烈花吹雪!!!!

「なっ…ぐっ…!」
「…んごっ!」

風がやんで、ソコには花ビラの丘ができていた。
窒息して気を失ったあいつらの真ん中に、きりりと立つあの方!

「だ…大丈夫ですか?」
遠巻きに見ていた一人が、あの方に駆け寄った。
「…あぁ。私は…それよりも、気を失った彼らをどうにかしなければ」
「救急車呼びましょう」
ああ…あんなヤツらにも優しい…さすがはあの方…。
「不思議な事もあるもんですね」
「…本当に。…桜たちが、守ってくれたのかのう」
ふふん!当たり前じゃない!
あの方を守るのは私たちの役目なんだから!

140 名前:桜ちゃん物語4 :2006/05/07(日) 18:54:57.76 ID:K+tX31oGO
――この事件は、マナーの悪い者に桜から天罰がくだるとニュースになり、話題をよんだ。


最近、ゴミ置いてく人居ないのよねえ。
前はゴミ置いてくのヤだったケド、いざなくなると、あの方もあんまり姿を見せてくれなくなるし。
…もう!こんなんじゃなかったのにぃ〜!

終わり



BACK−花言葉◆NODOKAiFx2  |  INDEXへ  |  NEXT−鼻と花◆Np5nTM7Mnk