【 妹を部屋から排除したい 】
◆VXDElOORQI




303 名前:妹を部屋から排除したい(1/4) ◆VXDElOORQI 投稿日:2007/01/21(日) 23:30:16.19 ID:ObatjY/00
「おい」
「なーにぃ?」
「いつまでここにいるつもりだ」
「んー。これ読み終わるまで」
 その台詞、何度聞いたことか。
 妹が俺のベットを占領して、かれこれ四時間になる。
 延々と俺の漫画を読み続ける妹を俺はなんとか排除しようとした。
 だが、なにをやっても、なにを言っても妹は部屋を出て行こうとはしなかった。
 普段なら別に妹がいたところでどうってことはないのだが、今は違う。
 俺は発電がしたいのだ。そう自家発電だ。オカズ探しを終え、いざ行かん。喜びの国へ。
そう思って、ズボンのファスナーに手をかけたとき、妹が部屋にやってきたのだ。
 我慢して一ヶ月。あれをやらなければ女にモテるというデマに踊らされた俺は、やっと
今日それがデマであることに気付いたのだ。
 騙されたことへの怒りを、そんなことでモテようとして俺の浅はかさを、そしてなによ
り虚しさを発散させようとした途端これだ。
 もう俺ではどうすることも出来ない。こうなったらもうやけだ。
 俺はある意味、こういうことのスペシャリストが集まる場所。ニュー速VIP板に
スレを立てることにした。

『妹を部屋から排除したい』

 これでよし。
 安価指定と俺と妹のスペックを書き込み、あとは安価を待つばかりだ。
スレはすぐに安価指定のレスまで到達した。さすがに妹って言葉はここでは強い。
『妹の臭いを嗅ぐ』
 このぐらいで妹が出て行くとは思えないが、まぁ安価は絶対だからな。

 無言で妹に近づき鼻を鳴らしながら妹の臭いを嗅ぐ。
 妹は怪訝な目で俺のことを一瞥したあと、何事もなかったかのように漫画を読むのを再
開した。

304 名前:妹を部屋から排除したい(2/4) ◆VXDElOORQI 投稿日:2007/01/21(日) 23:30:58.04 ID:ObatjY/00
 やっぱこれぐらいじゃダメだな。俺は結果報告をして、すぐに次の安価指定をした。
 次はもっとすごいの頼むぜ。糞VIPPERども。
『肩、背中、尻の順にマッサージ。そしてそのあとは……分かるな?』
 これは下手したら家族会議だな。だが、このくらいのことをしなければ、妹は部屋を出
て行かないだろう。決行だ。

 またしても無言で妹に近づく。都合よく妹はうつぶせの姿勢でベッドの上で漫画を読ん
でいる。妹の背中に乗り肩のマッサージにかかる。
「お兄ちゃん重いんだけど」
 無視だ。俺は黙って、マッサージを続け、その手を徐々に下へと降ろしていく。
「あ、そこ。背中気持ちいい。そうそうそこそこ」
 フフフ。そんなことを言ってられるのも今のうちだぞ。
 そんな無駄に悪役じみたことを考えながら、俺の手はついに妹の尻へとたどり着いた。
じりじりと下がっていったので俺はもう妹の足の上に乗る形になっている。だがこれも好
都合だ。妹の足を封じ込め、妹を尻を思う存分揉むことが出来るだろう。
「ちょっとお兄ちゃん! そこ違う!」
 無視。
 俺は妹の尻を揉みしだくべく手に力を込める。
「いい加減にしろ!」
 その言葉と共に俺を襲ってきたのは妹の裏拳だった。腕が自由なことをすっかり忘れて
いた。
 妹の拳がこめかみの辺りを命中し、俺の目から火花が散る。
 痛みに耐え、よろよろとパソコンの前にたどり着いた俺は、なんとか結果報告をし、次
の安価指定をする。
 次の安価までちょっとこめかみを冷やしてこよう。

 氷で頭を冷やしながら部屋に戻ると、まだ妹は俺のベッドの上で漫画を読んでいた。
 どうすれば出て行ったくれるのか。そんなことを考え、またその答えがあるかもしれな
い。という期待を込めて、パソコンのディスプレイを見る。
『べろちゅー』

305 名前:妹を部屋から排除したい(3/4) ◆VXDElOORQI 投稿日:2007/01/21(日) 23:31:31.38 ID:ObatjY/00
 俺のファーストキスは妹とか。まぁいいや。どうせ一生することもないだろうし。
「おい」
 無視、された。
「あのー」
 さっきのことを怒っているのか。
「もしもーし」
 耳元でそうささやくとさすがに妹も無視しきれなくなったらしい。
「あーもう。うるさいなぁ。なに」
 ズキュゥゥゥン!
 脳内でお約束の効果音が鳴り響く。
 が、実際は唇と唇が一瞬触れた瞬間、妹に思い切り突き飛ばされる。
「お、お兄ちゃんのバカッ!」
 妹は顔を真っ赤にしてそう言うと部屋から出て行った。
 勝ったッ! 第三部完!
 俺は嬉々としてそのことをスレに報告し、住人からは『よくやった!』『釣り乙』『氏ね』
等様々な祝福の言葉を受け取り、これでもう終わりと書き込もうとしたその瞬間、ドアが
開く音が聞こえ振り返るとそこには妹がいた。
 そして、何事もなかったかのようにまたベッドで漫画を読みはじめた。
 まったく意味がわからない。キスだぞ。キスしたんだぞ。親に報告して家族会議とかな
らまだわかるが、なぜ何事もなかったかのように戻ってくるんだ。
 もはや完全に俺の手に負える状況じゃなくなった。この状況を打破するため、俺はもう
一度安価指定をした。
 今度こそ妹を追い出せるのを頼む。その願いを込めて。
『実は俺はお前のことが一人の女として好きなんだ。だからセックスさせろ』
 ありがちだが、威力抜群のktkr。
 これで確実に妹は部屋にいなくなるだろう。最悪、俺が家からいなくなるはめになるか
も知れないが、こうなったらもう後には引けない。
 俺は妹の正面に立ち、声を振り絞る。いざとなるとやっぱりなかなか言い出しつらい。
「そ、その、えっと、あれだ」
「なに?」

306 名前:妹を部屋から排除したい(4/4) ◆VXDElOORQI 投稿日:2007/01/21(日) 23:32:16.02 ID:ObatjY/00
 妹は警戒しているのか、俺を前に座り、真っ直ぐ俺のことを見ている。
「じ、実は俺、お前のことがひ、一人の女として好きなんだ、だから――」
「本当!」
 セックスさせろ。と俺が言う前に妹は過剰なリアクションで聞き返してくる。ここで「ご
めん、嘘」って言えば冗談で済むかも知れない。
「ああ、だからセックスさせろ」
 言った! 言ってやった! 言っちゃった!
「えっ」
 妹は「セックス」という言葉に反応して、顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
 言ったという達成感がもたらす興奮から若干冷めた俺はあることに思い当たった。
 さすがにこれはやばくね? 家族会議じゃね? 家追い出されるんじゃね?
「いや、さっきのはじょ――」
「……いいよ」
 また俺の言葉を遮って妹が放った一言を俺は理解できなかった。
「え? 今なんて?」
「お兄ちゃんとなら……いいよ」
 そう言って妹は上着に手をかけ、一気に脱いだ。
 俺はなにも言えなかった。
「お兄ちゃん……私も、お兄ちゃんのことが好き……」
 その言葉に俺の理性は吹っ飛び妹をベッドに押し倒した。
「きゃ」
 妹の目をじっと見つめ、もう一度、妹にキスをした。
「やさしく……してね……」
「ああ」
 やさしく出来る自信はなかったが、俺はそう返事をして、妹のスポーツブラジャーに

(全てを読むにはワッフルワッフルと書き込んでください)



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