猫が大好きな王様
◆gugD9oZRwk




179 名前:「猫が大好きな王様」1/2 :2006/09/09(土) 23:23:27.02 ID:V3GUMDse0
「猫が大好きな王様」

彼の地には、とてもとても立派な王様がいました。
劣等感のの強いその王様は、いつもイライラして、臣下にすぐやつあたります。
傍からみたらとてもひどい人です。

1年前のある日の話をしましょう。
6月に入ってすぐの、とても暑い日のことです。
「さて。そろそろ風呂に入ろうかな。」
いつもの独り言をつぶやくと、風呂場に向かいました。
覗きです。彼は覗きが目的なのです。カスです。
たびたびそういうことをしていましたが、起こられません。
「ん〜・・・・でもな。今日のメイドはユキだしなぁ・・・あんまりかわいくないんだよな」
ジッと風呂場の入り口を見つめて考え込んでいるようです。このアホが。
「ょぅし。今日はやめとこう。アーッハッハッハッハッハ!」
鬱陶しいぐらい大きな声で笑って、部屋に戻っていきました。
ビンから酒を注ぎ、一気飲み。未成年なのにね。15ですよ。しかもそれだけではありません。
わざわざわたしを呼びつけて、酒の相手をさせます。しかし、すぐに退席です。
残念ながら私は飲めないので、彼の話にノリにくいのです。
私はため息をつきながら部屋にもどります。
意思とは関係なく酒を飲まされる日もあるので今日はマシなほうですがね。
飲めない体質っていうのは本当に大変ですよ。



180 名前:「猫が大好きな王様」2/2 :2006/09/09(土) 23:25:04.30 ID:V3GUMDse0
嫌々私が彼に従事しているのでは、と考えたひともいるでしょう。
けど、私はそんなことはまったくありません。
憎らしいなんて感情はもってのほかです。
偉いから、とか、そういうのには関係なく、
ニッコリ笑って彼に付き合うことができる理由があるのです。
納得してもらえるかはわかりませんが、
理由はすぐにわかるでしょう。
まぁ、気長にこれを読んでください。
すぐに、そう、すぐにわかるでしょうから。

彼のルックスが理由だろうって?いえいえ。
劣等感が強い、といったでしょう?
鼻はつぶれてるし、口も臭けりゃ腹も出てる。
それに加えて、歯を磨かないから黄色い。
残すところなく醜い男です。
子供はいますけどね。女抱きまくりだし。
とんでもない話ですよね、実際。

しかし、それでも私たちは彼を崇めているのです。
羅列しすぎたかな。「立派」とかばっかり書いてますね。私。
何故、彼がそんなに尊敬されるのか理由がしりたくて我慢できなくなってきたでしょう?
いいでしょう。教えましょう。
けど・・・ホントは教えたくないんですようねぇ。
どうしても、と仰るので教ますけどね!

なぜなら。この国には16年に一度恐ろしい災いがあるからです。
<完>  

183 名前:「猫が大好きな王様」3/2 ◆gugD9oZRwk :2006/09/09(土) 23:27:20.60 ID:V3GUMDse0
オチがないだって?君はいったい何を言っているんだい?タイトルに、はっきり書いてあるじゃないか。



ねこがだいすき  って。




BACK−ある王国の滅亡 ◆vMDm/ZpiU6  | INDEXへ  |  NEXT−無題/王 ID:vk0YS6+q0