【 エロマンガみたいな恋したい 】
◆IPIieSiFsA




93 :No.21 エロマンガみたいな恋したい 1/5 ◇IPIieSiFsA:08/04/14 00:16:07 ID:P+bd93wT
「エロマンガみたいな恋ってしてみたいよなぁ」
 しみじみとした口調でバカそのものの発言をしたのは、哀しいことにクラスメイトの岡崎だった。
 昼休みの教室で、他人に聞こえるくらいの音量でバカな事を口にするバカ。前の前の席だから嫌でも耳に入ってくるが、そ知らぬ顔をしてお弁当を食べ続ける。鶏の唐揚げが美味しい。
「お前もそう思うだろ?」
 同意を求めるな。バカ回路を持ち合わせてるのはきっとお前だけだ。
「ていうか、なんでエロマンガなんだ? 普通は、いや、何が普通かわからないけど、エロゲーとかの方がわかりやすくないか?」
「エロゲーは駄目だ。純愛路線だとエッチをするまでが長すぎる。俺は早くエッチがしたいんだ!」
 真面目な顔してバカな事を言う。
「エロゲーだってすぐにエッチできるのとかあるだろ」
「そういうのは、たいてい鬼畜ものだったりするんだ。エロマンガなら、エッチから始まる恋物語とかざらだからな」
 確かにそれはそうだ。成り行きでエッチをする事になって、それがきっかけで付き合う話は山ほどある。
「だから俺はエロマンガみたいな恋がしたいんだ!」
 真面目な顔をして力説するバカ。続けて口を開く。
「さて、それじゃあ想像してみろ。普段は男勝りで女らしさの欠片も持ち合わせていない坂本が、通学途中の満員電車で複数の痴漢に囲まれている姿を」
 坂本千里。陸上部に所属しているショートカットの女子。バカの言うとおり男勝りで、男っぽい性格のためか男子には女子として扱われることが少ない。
「朝寝坊をして、いつもの電車にギリギリで乗り込んだ坂本。家から電車までの全力疾走のせいで肩で息をし、少しばかり汗をかいていた。坂本が漏らすハァハァという息切れと、周囲に漂うほのかな汗の香り。
 いつしか坂本の周りには、見覚えのない男ばかりが集まっていた。坂本がその事に気づき違和感を覚えたその瞬間、彼女はお尻にもっと直接的な違和感を覚えた。痴漢!? 彼女がそうだとぉっ!!」
 饒舌なバカの語りは、登場人物の実力行使によって遮られた。顔面に鉄拳を放り込んだ坂本さんが、バカの隣で憤怒の表情を浮かべていた。
「人を勝手にいかがわしい妄想に登場させるな!!」
 再びの鉄拳が、かすかに呻き声を上げていたバカを完全に沈黙させた。いまだ怒り収まらぬまま、坂本さんは自分の席へと戻って行った。
「おい、大丈夫か? けど、今のはどう考えても岡崎が悪いからな? 僕は同情しないぞ」
 当然といえば当然の言葉に、死んでいたバカが復活した。
「この程度のことで、俺の野望は潰えない!」
 また新たな犠牲者が出るということか。
 拳を固く握って、バカが力強い言葉を吐く。
「坂本は少し攻略するには難しすぎた。しかし、蝶子先生ならそんな事はない!」
 篠崎蝶子。このクラスの担任で、三十五歳という年齢を微塵も表に出さない童顔のチビっ子。仕事の関係で苗字は旧姓。実は二児の母。
「静寂が支配する試験中の教室。ペンの音だけが聞こえ全員が問題に集中する中、教室の後ろの方で蝶子先生は衣服を脱いでいく。スカート、ブラウス。次々と脱ぎ捨てていき、躊躇う事無く下着をも完全に脱ぎ捨てた。
 一心不乱な教え子の背中を見つめながら、生まれたままの姿を曝け出す蝶子先生。彼女の本性は露出狂。快楽と興奮を求めて白日の下にそのらし」
「誰が露出狂ですか?」


94 :No.21 エロマンガみたいな恋したい 2/5 ◇IPIieSiFsA:08/04/14 00:16:18 ID:P+bd93wT
 バカの妄想をかき消したのはやはり妄想の世界の住人、蝶子先生その人だった。浮かべた笑顔の意味は額に浮かべた青筋が物語っている。
「岡崎君。放課後、生徒指導室に来るように。あっ、二人きりになって襲われても困るので、やっぱりけっこうです」
 篠崎先生はニッコリと笑みを浮かべたままで教壇へと向かった。この後の授業を想像するのが怖い。
「やめろ岡崎。ここで蝶子先生との二人きりのシーンなんて想像したらお前、退学にだってなりかねないぞ」
 バカは転んでもバカだ。クラスメイトの迷惑などどこ吹く風で、新たな妄想に突入しようとしていたらしい。
 はたして授業は酷い有様だった。篠崎先生はことあるごとに生徒を指名しては、『岡崎君なんて死ねばいいのにね』と告げていた。ほとんどの生徒が『はあ、そうですね』としか言えないでいた。
 戦慄の授業が終わりを告げて、休み時間となって教室全体が開放感に包まれた時、バカは再び目覚めた。
「やっぱり倍ほども歳が離れているのが駄目だったんだ。やはり同じ高校生じゃないとな」
「お前、まだ懲りてないのか? というか、僕に話しかけるなよ。同類だと思われるじゃないか」
「寂しい事を言うなよ木下。俺とお前の仲だろ? お前も喜びそうな娘を用意したから」
 なんだ用意したって。バカの妄想は遂に現実を侵食し始めたのか?
「親友であるお前に俺が提案するのは先輩と後輩。まさかの同時攻撃だ!」
 何が同時攻撃なんだろう。というか同時に攻撃するのか、されるのか。きっとどっちもなのだろう。
「ウチの学校で先輩と後輩と言えば、もうわかってるだろう。そう、木下姉妹だ! そういやお前と同じ苗字だな」
 木下姉妹。姉が三年の木下なのは。おしとやかな性格とそれに似合わない凶悪なバストで男子人気が高い。妹は一年の木下さくら。姉とは正反対の貧乳。ツンデレ妹として人気らしい。二人揃って、野球部のマネジャーをしている。苗字が同じなのは偶然じゃない。
「グラウンドからは部活動の活気のある声が響いてくる、放課後の野球部の部室。そこに木下姉妹はいた。練習で使用するボールを磨いたり、ユニホームを繕ったり、部員のデータ整理などをこなしている。
 それは普通の光景だ。彼女たちの格好を除けば。そう、彼女たちは全裸だった。いや、唯一身につけているものがあった。それは服従の証である首輪。木下姉妹は、野球部の奴隷だった。
 部活中は常に全裸でいる事を強要されている。それゆえ、グラウンドに出る事無く部室で雑務をしているのである。ふいに、部室の扉が開けられた。慌てて自分の肌を隠そうとする姉妹。入ってきたのは野球部のキャプテンだった。
 キャプテンは扉を閉めるとベルトを外し、チャックを下ろしながらゆっくりと姉妹へと近づいていく。
 そして姉妹の眼前に怒張した自信を曝け出すと、舐めるように命令した。姉妹は抵抗することなく舌を這わせる。彼女たちの心には、完全に性奴隷という言葉がしみっ!?」
 木下妹の殺人バットがバカを仕留めた。背後では木下姉が目に涙をためて震えている。たまたま、このクラスにいる野球部のマネージャーのところへ連絡があって来ていたらしい。運が良いのか悪いのか。
「死ね! 死ね! 変態は死んでしまえ!!」
 叫びながらバットを振り下ろす木下妹。私にできるのはバカの冥福を祈ることだけだ。
「さくらちゃん。私にもバットを貸して」
 良かったなバカ。念願の同時攻撃だ。
「あっ! 僕は関係ないぞ! 岡崎が前の席ってだけで、ただのクラスメイトだ。ああ。好きにしていいぞ。というか頑張れ」
 授業開始の予鈴がなって、木下姉妹は慌てて帰って行った。もう少し時間があれば完全にトドメをさせただろうに。惜しい。
 本日最後の授業は、平穏無事に終わりを告げた。付け加えるなら、終わりのホームルームも。篠崎先生はバカについてただ一言だけ、『やっと死んだんですね』と嬉しそうに言っていた。
「俺は間違っていた」
 帰り支度をはじめようと思ったら、バカが息を吹き返した。

95 :No.21 エロマンガみたいな恋したい 3/5 ◇IPIieSiFsA:08/04/14 00:16:30 ID:P+bd93wT
「人生をか?」
「いや、色々と余計な要素を取り込みすぎていたんだ。やはり原点に、オーソドックスに立ち戻るべきなんだ!」
 意味がわからない。
「基本だよ、基本。こういう場合の基本といえばなんだ、木下?」
「知るか。お前の想像は僕の常識の範囲を飛び越えてるんだ」
「まだまだだな。基本といえば委員長だろう!」
 思わず吹き出してしまった。
「お前さ、とりあえず本人のいない所で話そうとは思わないのか?」
「バカヤロウ! それがいいんじゃないか!」
 確信犯だったわけか。しかし、それには同意せざるを得ない。確かにその方が、興奮する。
「想像しろ。普段は澄ました顔の真面目な委員長が、誰もいない放課後の教室でオナニーしてる姿を」
 委員長というのはただのあだ名で、本名は高杉美穂。黒縁のメガネに長い黒髪ストレート。委員長のあだ名が示すとおり、性格は生真面目そのもの。勉強をする以外に取り柄のない寂しい女だ。
「灯りは消されて、夕闇に包まれようとしている放課後の教室。誰もいない教室で委員長は一人、自分の机の傍に立っていた。
 その顔は何故か紅潮し、時折切なげな吐息を漏らす。小刻みに揺れる彼女のスカート。不自然なその腰の動きは、彼女が自らの股間を机の角に擦りつけているがためのものだった。
 次第に、彼女が漏らす吐息が甘く切ない声へと変化していき、腰の動きがピークに達した頃、彼女は絶叫とともに果てる。しかしその瞬間、カメラのフラッシュが瞬き、シャッター音が響く。驚き振り向く委員長。
 そこには、デジタルカメラを手にした学校一のキモヲタの姿があった。キモヲタは下卑た笑みを浮かべながらデジカメの画像を委員長に見せる。そこには、絶叫してイッている彼女の姿が。気丈にも、それだけでは明確な証拠ではないと言い張る委員長。
 しかし、次にキモヲタが見せた動画によって、その表情は一変する。彼女がオナニーを開始したころから撮影されているその動画に、彼女は自らの絶望を感じ取ったのだった。そしてそのまま彼女は、キモヲタの言うがまま制服を脱いでいくのだった。第一話完」
 バカの妄想ここに極まれリ。これだけの活力はどこから出てくるのだろう。
「ゴメンね委員長。岡崎の言うことは気にしないでね」
 無理な相談だ。気にしないわけにはいかない。なにせ、自分の事を言われてるのだから。
「というか、これまでの話の中にお前が一回も出てきてないじゃないか。それに、どこが純愛なんだよ」
「大事なのはシチュエーションだ。この場合の人選だと、どうしてもこうなってしまうんだ。許せ」
 バカのバカ理論はきっと、バカにしか理解できないのだろう。
「まあいいや。続きは別のところで聞いてやるから。帰るぞ」
「仕方ないな。どうしてもというなら場所を変えるか」
 バカの方が先に出て行く。
 私も行こう。昼からずっと、我慢し続けていたのだから。家へと、早足で急ぐ。

96 :No.21 エロマンガみたいな恋したい 4/5 ◇IPIieSiFsA:08/04/14 00:16:47 ID:P+bd93wT
     
 学校を出てしばらくすると、幼馴染の千里が駆け寄ってきた。
「待ってよ木下!」
 僕の隣に並ぶその顔は赤く上気している。
「顔が真っ赤だけど、どうかしたのか?」
「……意地悪。木下が言ったんじゃない、下着はつけるなって……」
 恥ずかしそうに言いながら、僕にだけ見えるようにスカートをまくる。無毛の恥丘があらわになった。どうやらすでに溢れているようだ。そっと指を這わせる。
「きゃふっ!」
 千里は可愛い悲鳴を上げるが、抵抗はしない。僕がそういう風に躾けたから。
 彼女の家に着くまで、僕は千里の股間を弄り続けた。

 自宅に着いた僕は玄関の呼び鈴を鳴らす。
 しばらくして、少しだけドアが開かれて、隙間から顔を覗かせたのはさくら。どこか不安そうな顔をしている
「おかえりなさい」
 僕の顔を見て、さくらの表情から不安が取り除かれる。
「ほら、ドアをちゃんと開けて。でないと、入れないだろ?」
 僕の言葉にさくらの顔が羞恥を帯びる。しかしゆっくりとドアは開かれて、そこには全裸のさくらが立っていた。
「お、おかえりなさい、お兄ちゃん」
「ただいま、さくら」
 僕はさくらの控え目な胸を優しく撫でてやりながら、家の中へと入った。
 リビングに行くと、なのはがテレビを見ていた。もちろん、全裸で。
「ただいま、なのは」
 僕が声をかけると、なのははぴょこんと振り向いた。大きな胸を揺らして僕の傍に来ると、なのはは僕の服を脱がしていく。制服の上着を、ズボンを、カッターシャツを、パンツを。そして優しく僕の陰部に口付けをしてから、「おかえりなさい」と挨拶をした。
 この家では、誰も服を着てはいけない。全裸で過ごすのがこの家の、僕の創ったルール。
「蝶子さんは?」
「お母さんならもう帰ってるよ。ご飯作ってる」
 さくらが教えてくれた。
 僕はただいまを言うために、台所へ向かう。裸にエプロンだけを身に着けた蝶子さんが、コンロの前に立っていた。柔らかくて美味しそうなお尻がふりふりと揺れている。
 僕は挨拶の変わりに、お尻にキスをした。
「ひゃっ」

97 :No.21 エロマンガみたいな恋したい 5/5 ◇IPIieSiFsA:08/04/14 00:17:02 ID:P+bd93wT
 蝶子さんが悲鳴を上げて、お尻を押さえて振り返る。
「もう、ちゃんとただいまって言いなさい!」
 頬を膨らませる蝶子さん。本当にこの人は年齢を感じさせない。
 耳元で囁くようにただいまを告げて、甘噛みする。
「はぅっ」
 嬌声を上げてへたり込む蝶子さん。
「ほら、夕飯の準備はいいから、リビングにおいで」
 僕は彼女を立たせて、リビングへと連れて行く。そこには当然、なのはとさくらが待っている。
 ソファに座った僕の体を、三つの舌が這い回り、僕の指が姉妹の陰部をかき混ぜる。
 一人あぶれた母親が、僕の陰部を頬張った。
 丹念に吸い上げ、舌を絡め、舐めあげる。姉妹は左右の玉袋を加えて口の中で転がす。
 母子姉妹の攻めに耐えられず、僕は本日二発目の精を、蝶子さんの口の中に解き放った。




 妄想をしながら我慢ができなくなり、股間を弄りながら歩く。
 頭の中で峰岸くんを妄想して。
 彼を、彼の家族を勝手に妄想の住人にして、私はオナニーをする。
 外を歩きながら。
 ああ、誰かに見つかったらどうしよう。
 そして人気のないところに連れて行かれて、犯されてしまったら。
 妄想すればするほど、愛液は溢れ、指の動きは早くなる。
 ああ、誰でもいいから! エロマンガみたいな事をしてもいいから! だから犯して!

                            Endless End(妄想は終わらない)



BACK−今田アキの呼び方◆VXDElOORQI  |  INDEXへ  |  NEXT−『ウパウパのせかい』ができるまで◆swIhawKD96