【 我らまじかる姉妹 】
◆CoNgr1T30M




79 :No.17 我らまじかる姉妹 1/2 ◇CoNgr1T30M :07/10/28 21:59:11 ID:94r1qYP2
 妹が日曜の朝、もしくは深夜アニメに出てくるような魔法少女の格好でくるくる踊っている。それも居間で、流石に頭を疑うが可愛いからよし!
「どーしたの? その格好」
妹が私を見て第一声。
「お姉ちゃん! どう? 欲情する?」
 普段そんな風に見られていたのか……と軽くへこむ私。
 それにしても割とまともな妹にこんな趣味があったとはお姉ちゃんびっくり! それと抱き締めていいっすか?
「いやーコスプレですよ。コスプレ。文化祭でコスプレ喫茶やるから」
ばちんとウインク。これが可愛いんだ。可愛いんですよ。ちなみに私は文化祭でお化け屋敷、それも貞子やります。来てねー。
「いやー可愛いよ。あっ、男が言い寄ってきたらこれで」
警棒を贈呈。しかし妹はスタンガン持ってるから、と言って返却する。
「うん、じゃあコスプレ喫茶行くわー」
「あっ、そうそうお姉ちゃんのも作ったから着てみて」
ほう、妹の手作り……なかなか器用なヤツ。料理は出来ないくせに。
「わー、似合うー可愛いよお姉ちゃん」
おっ、いつの間にか着ていたようだ。鏡で見ると双子だから妹みたい。今度から好きな格好して鏡で見よーっと。
「さっ、お姉ちゃんお散歩しよ?」
気になるのは妹は普段着だということ。
「やっ、あの着替え」
「えー? いいじゃん可愛いんだから」
さーっと血の気が引く。妹のドSぶりは磨きがかかっているようだ。

80 :No.17 我らまじかる姉妹 2/2 ◇CoNgr1T30M:07/10/28 21:59:32 ID:94r1qYP2
 現在妹の指示で羞恥プレイを敢行。妹は眼鏡とカツラで変装、私は魔法少女の格好をさせられ町を歩いている。
「ねえ……やっぱ恥ずかしいよ」
変態の私も流石にこれはきっつい。町の皆の視線が痛い。
「まだだーめ、お買い物とかあるでしょう?」
まずは本屋に到着。妹は私にボーイズラブの本をを買うように指示。言っておくが私はガチレズだからあまり興味ありませんよ? そして妹は少し離れてにやにやしている。
「あ、あのコレ下さい」
店員は白い目で見てくる。
「……ブックカバーは?」
「あの、なしで。あと袋もなしで」
ふふ……だんだん快感に。
「……五百円になります。ありがとうございます」

 店を出ると妹は腹を抱えて大笑いしていた。
「お姉ちゃんよく出来ました」
頭をなでてくる妹、それで全てを許してしまう。
「うぅ恥ずかったぁ〜」
あははと笑う妹、まぁ妹が楽しめたからよしとするか。
「じゃあその本むき出しで持って帰ってね〜」
……硬直する私。その後、忠実に妹に従い帰宅する。
 BL好きの魔法少女が現れるという噂は七十五日絶えることはなかった。



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